2024年第3四半期VRヘッドセットグローバル市場の出荷量を発表〜前年同期比で4%落ち込む中、ARスマートグラスは2025年に伸びる見込みに〜
2024年第3四半期VRヘッドセットグローバル市場の出荷量を発表〜前年同期比で4%落ち込む中、ARスマートグラスは2025年に伸びる見込みに〜【写真詳細】
カウンターポイント・リサーチ・エイチ・ケー (英文名: Counterpoint Research HK 以下、カウンターポイント社)は、2024年第3四半期の仮想現実(VR)用ヘッドセットグローバル市場における出荷量は、前年同期比で4%の減少となり、前四半期比では16%減少し、3四半期連続での落ち込みとなったという調査結果を含むGlobal XR (AR/VR) Headset Model Trackerによる最新調査を発表致しました。
2024年第3四半期の仮想現実(VR)用ヘッドセットグローバル市場における出荷量は、前年同期比で4%の減少となり、前四半期比では16%減少し、3四半期連続での落ち込みとなりました。この落ち込みは、コード付きのVRヘッドセットが前年同期比で50%減少したことが主な要因です。一方、スタンドアロン型VRヘッドセットは前年同期比14%伸びています。
Metaは依然としてVRグローバル市場を支配しており、その2024年第3四半期のシェアは65%でした。 但し、シェアは前の四半期と比較して減少しています。その主な要因は、より価格の安いMeta Quest 3Sの発売を待ち、Meta Quest 3の買い控えが起きていることにあります。
AppleのVision Proの出荷は、中国、欧州、アジア太平洋地域での発売を受けて倍増しました。とはいえ、この回復は一時的なもので、全世界展開直後の熱気が冷める2024年第4四半期には減少に転じると考えられます。カウンターポイント社では、Apple Vision Proの2024年下半期の出荷全体のうち、ほぼ90%が海外での販売となるだろうと予想しています。
Picoの出荷は、前年同期比では2%の減少でしたが、前四半期比では6%の増加となりました。Pico 4 Ultraが中国と欧州で発売されたことに加え、業務用ヘッドセットが大規模な旅行体験VRやエンターテイメント向けとして、中国で需要が高いことが背景にあります。Sonyの出荷は前年同期比で29%減少しましたが、前四半期比では倍以上に伸びています。PCアダプターの発売と、北米及び欧州で行った販促キャンペーンが効果を生んでいます。DPVRは前年同期比67%と大きく伸び、前四半期比でも14%伸び、業務用の根強い需要に後押しされた形です。
図1: トップブランド別VRヘッドセットグローバル市場における出荷シェア
[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzNTA2NDEjNzc3NDVfb0pWbVd2VkZFeC5wbmc.png ]
出典: カウンターポイント社 Global XR (AR & VR Headsets) Model Shipments Tracker, Q3 2024
カラーVST型(Video See Through: ヘッドセットに装着したカメラで撮影した前方の景色を、ビデオとして表示することでMRを可能にする方式)VRヘッドセットのシェアは2023年第3四半期にはわずか6%でしたが、2024年第3四半期には80%に急増しました。Meta Quest 3Sの発売もあるため、この勢いのまま、2024年第4四半期には90%を超える見通しです。このような進化はあるものの、VR業界は技術的な壁に阻まれている状態です。高性能ディスプレイを搭載した軽量ヘッドセット、長寿命なバッテリー、ゲーム以外の豊富なコンテンツ、そしてこれらが手の届く価格で提供されることが課題と考えられます。
AppleはOLEDディスプレイを通常のガラス基板上の形成しコストを抑えた製品を評価中である、と繰り返し報じられています。このディスプレイ技術はVision Proに採用したマイクロOLED方式よりもコストを抑えられると考えられています。とはいえ、ユーザー体験を損なわずに、コスト、ディスプレイサイズ、解像度のバランスを成立させるのはAppleにとって、今なお大きな課題です。全体としては、主要各社の新機種発売による多少の変動はあるものの、世界のVR市場の低迷は続くだろうと考えられます。
2024年第3四半期のXR市場は冴えないものでしたが、進展もありました。MetaのOrion ARグラスとSnapのSpectacles ’24 ARグラスは、AR技術の将来性を示すものでした。どちらも、先進機能をわかりやすいデザインでまとめたという点で、ARエンターテイメントの道筋を示しています。
将来が期待できるもうひとつの動きはAR+AIスマートグラスで、2024年終わりから2025年にかけて勢いが出てくるだろうと考えられます。生成AIの最近の進化を取り込むことで、ハードウェア大手メーカー、AR/VRメーカー、インターネット関連企業がAR+AIスマートグラスの開発へと舵を切っています。RokidやINMOは、大規模言語モデルを統合したAR+AIグラスを2024年第4四半期に発売しました。同様な商品は他社からも2025年に続々発売予定です。さらに、Android XR OSの登場もAR+AIスマートグラス市場を牽引することが期待されています。
図2: ARスマートグラスグローバル市場における出荷量推移(市場予測含む)
[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzNTA2NDEjNzc3NDVfQ0lwZ0RiSklneS5wbmc.png ]
出典: カウンターポイント社 Global XR (ARVR) Market Forecast, Dec 2024 Update
VRグローバル市場は、全体としては、ここ当分は小さな成長に留まると考えられますが、カウンターポイント社はARスマートグラスに関しては大きな成長をすると予測しています。
本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://www.counterpointresearch.com/report/global-xr-ar-vr-headsets-model-tracker-q3-2024
今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2024年7月1日~2024年9月30日)
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Research HKはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
プレスリリース情報提供元:ValuePress!
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