2023年第2四半期のスマートフォングローバル市場における販売台数を発表〜8四半期連続で減少したが、高価格帯機種セグメントの成長が明るい兆しに〜

日時: 2023年08月14日 09:00

発表:Counterpoint Technology Market Research Limited

2023年第2四半期のスマートフォングローバル市場における販売台数を発表〜8四半期連続で減少したが、高価格帯機種セグメントの成長が明るい兆しに〜

2023年第2四半期のスマートフォングローバル市場における販売台数を発表〜8四半期連続で減少したが、高価格帯機種セグメントの成長が明るい兆しに〜【写真詳細】

2023年第2四半期のスマートフォングローバル市場における販売台数を発表〜8四半期連続で減少したが、高価格帯機種セグメントの成長が明るい兆しに〜


カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、スマートフォングローバル市場の販売台数は、2023年第2四半期に前年同期比で8%、前四半期比で5%減少し、前年同期比割れは8四半期連続となったという調査結果を含むMarket Pulseによる最新調査を発表致しました。

図1: スマートフォングローバル市場における販売台数・主要OEM別


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMjM0MTIjNzc3NDVfTGdhbVR0blZUZi5wbmc.png ]
※OPPOの数字にはOnePlusを含む
出典: カウンターポイント社 Market Pulse Preliminary data, June 2023

Samsungは22%の市場シェアで首位となりました。Galaxy Aシリーズが世界中で好調だったことが要因です。Appleは第2位ですが、第2四半期のシェアとしては過去最高となりました。第3位のXiaomiは同社にとっての最大市場である中国とインドで逆風にさらされ、両国での落ち込みを取り戻すため、他地域への事業拡大と商品ポートフォリオの刷新を図ろうとしています。OPPOは自国である中国市場とインド市場とでまずまずの業績をあげ(OnePlusが貢献)、西欧で赤字だったものの世界シェアは維持しました。Vivo(iQOOを含む)は好調だった昨年第2四半期と比較して中国市場での成長が著しく鈍化しました。同社はSamsungと激しく競争しているいるだけでなく、OPPOともインドや東南アジアのオフライン市場で厳しい競争になっています。

スマートフォングローバル市場の急成長フェーズは明らかに終わったようにみえます。消費者の買替サイクルは長くなり、機器のイノベーションも以前の目覚ましさはありません。加えて、スマートフォンのリファービッシュ市場が成熟し、数量が出る低価格帯~中価格帯機種の需要を取り込んでいます。

しかし、高価格帯機種セグメント(卸値600米ドル)は、市場にある種々の課題をものともせず、成長を続けています。その要因は、消費者も成熟し、よりよい体験ができる機種を求めるようになったことに起因します。また、主要地域で購入しやすい支払いプランが提供されたことも、それを後押ししています。高価格帯機種セグメントは、この四半期に成長した唯一のセグメントであり、第2四半期としては過去最高のシェアで市場に貢献しました。その結果、この四半期に売れたスマートフォンの5台に1台は高価格帯機種セグメントの機種でした。

Appleはこの「高価格帯機種指向」の波に乗っており、従来は同社のコア市場とみなされないような新しい市場で過去最高のシェアを記録しています。インドがその良い例となっており、同社は2023年第2四半期にインドで前年同期比50%もの成長を果たしました。高価格帯機種の好調が続くことで、販売台数ほど収益が落ち込むことはないため、各ブランドは市場拡大や新技術の革新に投資しています。

世界中で売上高は縮小していますが、下げ幅が大きいのは米国、西欧、日本などの他地域より先行している市場で、いずれも年間で二桁の販売減少を記録しています。それと比較して、中国、インド、中東、アフリカ市場の落ち込みは比較的小さい結果となっています。メーカー各社や販売店は、販売プロモーションや「特売」セールを実施して、過剰在庫を整理しようとしています。例えば、米国のポストペイドのキャリアは、データ無制限プランをバンドルして消費者の選択肢を増やしています。それでも可処分所得が高金利の影響を受けているアメリカの家庭では、需要は弱いままです。中国でも、数週間にわたる「618」のイベント期間中、積極的なプロモーションにもかかわらず反応はいま一つでした。それでも、このセールイベントは中国市場をはじめ、間接的にはスマートフォングローバル市場の落ち込みを6月に関しては阻止することができたと言えます。

それでも、スマートフォン業界は暗いニュースばかりの悲惨な状況ではなく、私たちのSmartphone Inventory Trackerによると、スマートフォングローバル市場の在庫(卸と小売の台数比較)はこの4~5ヵ月で健全なレベルになり、一息ついたメーカー各社は、新機種を下半期に投入して消費者の買い替えを促し、買い替えの加速を仕掛けられるようになったことが分かっています。この数か月で市場はゆっくりと回復すると私たちは予想しています。


本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://report.counterpointresearch.com/posts/report_view/Pulse/3982

今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2023年4月1日~2023年6月30日)

【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/

プレスリリース情報提供元:ValuePress!

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