2023年第4四半期の欧州スマートフォン市場における出荷量を発表〜前年同期比3%減ながら復活の兆し〜

日時: 2024年03月29日 11:00

発表:Counterpoint Technology Market Research Limited

2023年第4四半期の欧州スマートフォン市場における出荷量を発表〜前年同期比3%減ながら復活の兆し〜

2023年第4四半期の欧州スマートフォン市場における出荷量を発表〜前年同期比3%減ながら復活の兆し〜【写真詳細】

2023年第4四半期の欧州スマートフォン市場における出荷量を発表〜前年同期比3%減ながら復活の兆し〜


カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、2023年第4四半期の欧州スマートフォン市場における出荷量は前年同期比で3%減少したという調査結果を含むMarket Monitor Serviceによる最新調査を発表致しました。

これは、2022年第4四半期の前年同期比24%もの落ち込みと比較するとかなり良い数字であり、しかも、4四半期連続で前年同期割れの程度が改善しています。2022年第1四半期以来、スランプに落ち込んでいた欧州市場が底入れした形です。2023年第4四半期の結果は、マクロ経済の改善と新機種発売が成功したことによるもので、特に遅れて登場したiPhone 15は、この地域における下げ幅を抑えるのに貢献しました。

図1: 欧州スマートフォン出荷量・2022年第4四半期から2023年第4四半期までの推移


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMzQ2MjQjNzc3NDVfZ0lMS0Fzeml1WS5wbmc.png ]
出典: カウンターポイント社Market Monitor Service, Q4 2023

欧州スマートフォン市場動向に関して、カウンターポイント社リサーチアナリストHarshit Rastogi氏は次の通り述べています。
「2021年第4四半期以降で初めて下げ幅が一桁台だった欧州スマートフォン市場は、最悪の状況を脱したと言えるだろう。西欧の下げ幅は前年同期比5%であるが、中欧と東欧はこの四半期に前年同期比2%の上昇に転じた。主要市場である英国やロシアを含め、いくつかの国で過去最低の四半期出荷台数から回復しつつある。ちなみに英国とロシアは、ともに前年同期比6%の成長となった。」

欧州スマートフォン市場の今後の見通しに関して、カウンターポイント社アソシエイトディレクターJan Stryjak氏は次の通り述べています。
「2023年も欧州スマートフォン市場にとっては厳しい年となったが、年単位での下げ幅は-17%から-12%へと多少改善した。2024のこの地域は多少期待が持てるだろう。というのも、Aシリーズのモデルチェンジが早めに行われ、同時に高度なGenAI(生成AI)機能を搭載したSシリーズの新機種も市場に出るからである。さらに、OPPOとvivoは、Nokiaとの特許交渉で合意にこぎつけ、これも低迷してきた市場への援軍となるはずである。GoogleとHONORもこの地域での出荷を増やす可能性がある。特に消費者の高級機指向が高まっている西欧で伸びそうだ。」

図2: ブランド別欧州スマートフォン市場における出荷量・2022年第と2023年第4四半期の比較


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMzQ2MjQjNzc3NDVfZWtQaVV3dXJ2Sy5qcGc.jpg ]
出典: カウンターポイント社Market Monitor Service, Q4 2023

欧州スマートフォン市場概況
・Samsungは、前年同期比10%減少し、2015年以来で第4四半期として最低の数字となった。S23シリーズのプロモーションで高級機市場の落ち込みをある程度防ぎ、Aシリーズも低位と中位セグメントでのシェアは維持できた。
・Appleは、欧州の第4四半期におけるシェアとしては過去最高を達成したが、出荷は第4四半期として2015年以来の過去最低となった。iPhone 15シリーズの評価が良かったこととiPhone 14の根強い人気のおかげで、2023年第4四半期の下げ幅はわずか1%に留まった。
・Xiaomiは、2023年第4四半期に業績を伸ばした数少ないメーカーのひとつである。中位価格帯をターゲットにしたRedmiシリーズの出荷が好調で、Samsungからもシェアを奪った。第4四半期の好調によって、中欧と東欧での地盤がさらに強くなった。
・HONORは、欧州全体で前年同期比2%の成長となった。西欧で前年同期比31%成長したことで、中欧と東欧での21%の落ち込みをカバーした。2022年第4四半期と比べると、製品ポートフォリオが各段に広がり、欧州にかける同社の意気込みが窺える。
・OPPOは、依然として欧州で苦戦しており、2023年第4四半期は前年同期比59%の落ち込みとなった。2024年初頭に5G関連特許の契約をNokiaと締結したことで、今後復活が見込まれる。しかし、HONORやGoogleと比べると、失った地盤が大きく、失地の回復は多難である。


本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://www.counterpointresearch.com/research_portal/market-monitor-i-quarterly-vendor-by-air-interface-technology-q4-2023/

今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2023年10月1日~2023年12月31日)

【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/

プレスリリース情報提供元:ValuePress!

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