2022年セルラーIoTモジュールグローバル市場における出荷量を発表〜2022年に前年比14%の急増となり、過去最高の数量に〜

日時: 2023年04月11日 09:00

発表:Counterpoint Technology Market Research Limited

2022年セルラーIoTモジュールグローバル市場における出荷量を発表〜2022年に前年比14%の急増となり、過去最高の数量に〜

2022年セルラーIoTモジュールグローバル市場における出荷量を発表〜2022年に前年比14%の急増となり、過去最高の数量に〜【写真詳細】

2022年セルラーIoTモジュールグローバル市場における出荷量を発表〜2022年に前年比14%の急増となり、過去最高の数量に〜
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カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、セルラーIoTモジュールグローバル市場における出荷量は、マクロ経済の逆風の中、2022年に前年比14%増加となり、過去最高の年間出荷量となったという調査結果を含むGlobal Cellular IoT Module and Chipset Tracker by Applicationによる最新調査を発表しました。

その背景には、スマートメーター導入の再開、小売POSアップグレードの継続、インテリジェントなアセットトラッキング増加、電動化と自動化の波を受けたコネクテッドカーの増加が主なドライバーとなっています。その結果、IoTモジュールの需要が増え、二桁パーセントの成長に繋がりました。

需要に関しては、中国がセルラーIoTモジュールグローバル市場をリードし、北米と西欧がその後を続いています。そんな中、インド市場が最速で成長しており、中南米と北米の成長率がその後に続いています。現在の当該インド市場は小さいとはいえ、非常に大きな可能性を秘めており、また、長引くウクライナ―ロシア戦争の影響を受けているため、西欧は唯一出荷量が減少した地域となっています。

セルラーIoTモジュール企業間の競合に関して、カウンターポイント社シニアリサーチアナリストSoumen Mandal氏は次の通り述べています。
「2022年には、世界最大の市場である中国では、QuectelがセルラーIoTモジュールのトップ企業だった。また、China Mobileが第2位、Fibocomが第3位を占め、巨大な国内市場で業績を伸ばしている。中国国外においてもQuectelは首位を維持し、TelitとThalesがその後を追っている。この2社は合併し、Telit Cinterionという新社名で2023年第1四半期から事業を行っている。
Quectelは、2022年に、統合化が進む自動車向け用途(NADモジュール: ネットワークアクセスデバイス)への比重を高め、大手自動車メーカーから複数の受注を果たした。この業界が5Gによるコネクティビティへと移行する中で、NADモジュール市場の競争は激しさを増している。セルラー技術の世代が上がるごとに、市場での企業の統合が進んでいる。というのも、自動車業界ではカスタム対応が大変な上にマージンが低く、この業界向けの事業がどんどん困難になるからである。
China Mobileは世界最大のCSP(Communications Service Provider: 通信事業と関連するITサービスを提供する企業)とIoTコネクティビティの企業であり、巨大な規模を活かした垂直統合を進め、提供価値の最大化を狙っている。同社は、今年、世界の3大セルラーIoTモジュールメーカーにランクインする勢いがあるが、同社の事業は基本的に中国国内であり、この勢いを持続するには他バーティカルへ横展開すると共に、強力なパートナーシップを築いて国外市場に進出する必要がある。」

図1: セルラーIoTモジュールグローバル市場における出荷シェア・2022年ベンダー別


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMTYyMzUjNzc3NDVfSXBCV1J6cHltcy5qcGc.jpg ]
出典: カウンターポイント社 Global Cellular IoT Module and Chipset Tracker by Application, Q4 2022

セルラーIoTのチップセットメーカーの動向に関して、カウンターポイント社アソシエイトディレクターのEthan Qi氏は次の通りコメントしています。
「Qualcommは2022年も引き続きセルラーIoTチップセット市場を支配し、ほぼ40%の出荷シェアを確保した。QualcommはLTE CAT 4やその上位の技術における同社の地位をさらに固めた上に、5G市場でも支配的な地位を維持している。また、Qualcommは最近4G Cat1.bisの最新チップセットであるQCX216を発売し、LTE CAT1.bisにおけるリーダーであるUNISOCやEigencommと真っ向勝負しようとしている。」

Qi氏はさらに次の通り続けています。
「2022年にUNISOCとASRは、それぞれ第2位と第3位を獲得した。その要因は、急成長するLTE CAT1.bisとCAT 1ベースのソリューションで採用が好調だったことにある。また、この年に、中国の新興メーカーEigencommとXinyi SemiconductorがセルラーIoTチップセットのトップ5社に入り込み、Hisiliconが脱落した後を埋めた。EigencommはNB-IoTと4G CAT1.bisに注力し、Ximyi SemiconductorはNB-IoTチップセットに注力している。両社とも狙うのは低コストながら量が大きいセグメントである。」

図2: セルラーIoTチップセットグローバル市場における出荷シェア・2022年ベンダー別


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMTYyMzUjNzc3NDVfV3djbm5Ia3JwaS5qcGc.jpg ]
出典: カウンターポイント社 Global Cellular IoT Module and Chipset Tracker by Application, Q4 2022

また、技術動向に関して、Mandal氏は次の通り付け加えています。
「2022年を通じてNB-IoTはもっとも多く使われたLPWA IoT接続方式だった。これに続くのが急成長している4G CAT 1と4G CAT 4モジュールである。これらを合わせて、IoT市場全体の60%を占めている。2022年のほとんどの期間、中国はCOVID-19の再流行を受けてロックダウンを実施しており、これがスマートドアロックやデジタル温度計、ウェアラブル端末の需要を押し上げた。これらのデバイスは大部分がNB-IoTを使用している。
 NB-IoTは中国では大々的に採用が進んだが、中国の外ではそれほどでもない。その一方で、4G CAT.1bisは世界中で引き合いがあり、例えばスマートメーターなどの、NB-IoTや既存の2G/3Gアプリケーションにとっての代替技術になる可能性がある。これらとは異なり、5GはIoTにおいてはスマートフォンほどすばやく採用が広がっていない。その原因は、モジュールコストが高いことにある。当初の5GアプリケーションはPCやCPE(顧客構内設備)、それに一部の産業用・企業向けアプリケーションになるだろう。
 5GはASPが100米ドルを切り、さらに5G RedCapの商品化が実現する数年後には、弾みがついて主流になるだろう。」

2023年のIoT市場の見通しに関して、カウンターポイント社アソシエイトディレクターMohit Agrawal氏は次の通り述べています。
「セルラーIoTモジュールグローバル市場における出荷(NADを含む)は、2023年に前年比19%の堅調な伸びを示すだろう。高付加価値産業におけるIoTモジュールの出荷が伸びるかどうかがパイロット段階から先に進むのに苦労してきたIoTプロジェクトや、厳しいマクロ経済環境の中ROIを重視する企業にとって、大事なポイントである。それでも、スマートメーター、POS、自動車産業向けのIoTモジュールの出荷は力強い成長を継続する見通しであり、他のセグメントでの成長鈍化を補うだろう。」

この市場では、IoTのバリューチェーンを構成する、モジュール、開通処理の管理、IoTプラットフォームにいたるまでの企業同士の統合が進んでいます。これはつまり、この市場において、規模が重要であることを意味します。参入するバーティカルを正しく選び、正しいパートナーを選んで正しい組織能力を身に着けて価値提供することが重要視されています。バーティカルな業種ごとに縦割りになるIoTという産業において、これまでも内的・外的要因によって成長が左右されてきたことを考えれば、2023年中にもさらに吸収や合併がある可能性があります。

カウンターポイント社は、1,500を超えるIoTモジュール商品を四半期単位で追跡調査を行い、主要10地域の80以上のIoTモジュールベンダー、12以上のチップセット企業、18以上のIoTアプリケーションの出荷、収益、ASP(平均売価)についてまとめています。


本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://report.counterpointresearch.com/posts/report_view/iot/3752


今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2022年10月31日~2022年12月31日)


【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/

プレスリリース情報提供元:ValuePress!

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