長距離無線LAN FalconWAVE(R)4.9G/2.4GによるBCP対策~災害時に商用電源不要での様々なWi-Fi通信確保により通信基盤を強化~

日時: 2015年11月09日 15:00

発表:日本電業工作株式会社

図1.BCP対策としての利用イメージ

図1.BCP対策としての利用イメージ【写真詳細】

図2.帰宅困難ステーションとしての利用イメージ
図3.実証実験構成図

 日本電業工作株式会社(本社:東京都千代田区九段南4-7-15、代表取締役社長:瀬川 純、以下 DENGYO)はこの度、企業のBCP対策として、災害発生時に企業が独自の無線回線を用いた重要拠点間の通信基盤を確保するため、無線通信システムとして信頼性の高い「FalconWAVE4.9G/2.4G」を利用した実験を行い、災害時の通信システムとして有効であることを実証しました。

製品詳細URL: http://www.den-gyo.com/solution/solution03.html


 東日本大震災時など、大規模な災害が発生した場合、公共インフラが規制され、携帯電話やIP固定電話などの通信が途絶し、公衆電話機の前に家族との安否連絡を取るための大行列ができるなど混乱が発生しました。
 震災発生後、企業や官公庁ではBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)が注目を浴びるようになり、災害などの緊急事態が発生した際、重要な事業・業務を中断させないことや有事の際、早期事業復旧のための事前準備が着目されています。その中でも特に、緊急時でも正確な情報を収集するための通信連絡手段の確保が重要視されています。
 DENGYOの長距離無線LANシステム「FalconWAVE」は信頼性の高い無線通信装置であり、万一災害などの緊急事態が発生した場合でも、公共インフラ回線に依存することなく、BCP対策の要となる強固な通信基盤を企業や官公庁などに提供することができるシステムです。


【システム概要】
■ 災害時の通信を確保する柔軟なネットワーク構成を提供
適用例(1):企業ビル、工場内BCP対策
 FalconWAVEは、災害発生時に緊急対策本部が設置される本社ビルと、分散された各事業所のビル棟間を最大30kmまで基幹中継回線を確保します。本社の対策本部と拠点間通信で被災状況などの重要情報を集約することにより、事業継続の判断と指示・連絡が可能になります。
 また、平常時は企業内のWi-Fiエリアなどを構築、イントラネットを提供し、監視カメラを接続することにより、防犯対策にも利用することができます。
 災害など緊急事態発生時には、拠点間の情報連絡手段としての利用や避難誘導のためのスピーカーを連動させるなど、信頼性高いネットワーク構成を提供することができます。

図1.BCP対策としての利用イメージ
https://www.atpress.ne.jp/releases/80467/img_80467_1.jpg

適用例(2):避難指定場所対応
 FalconWAVEは、避難指定場所への通信インフラの設置が柔軟に構成できます。特に、帰宅困難ステーションで、市役所などの対策本部と避難指定場所を独自の無線回線で結び、IPトランシーバなどを利用して関係者との無線連絡が可能です。また、防災用街灯などに設置された監視カメラ映像で避難所などの状況を確認することもできます。防災街路灯周囲をWi-Fi化することにより情報収集や情報配信を提供することもできます。
 更に、通信手段が無い避難所は臨時可搬型「おくだけWi-Fi」を担当者が緊急設置することによりほかの避難所と同様のサービスを提供することが可能になります。

図2.帰宅困難ステーションとしての利用イメージ
https://www.atpress.ne.jp/releases/80467/img_80467_2.jpg


【システム構成】
 実証実験ではDENGYO 川越事業所を防災拠点とし、坂戸事業所との間(8.1km)を長距離基幹中継で結びました。また、個々の事業所では個別Wi-Fiエリアを構築し階層的にネットワークを構成しました。

図3.実証実験構成図
https://www.atpress.ne.jp/releases/80467/img_80467_3.jpg

(1)長距離基幹中継回線とWi-Fiエリア化「FalconWAVE4.9G Wi-Fiプラス」
 FalconWAVE4.9G Wi-Fiプラスは、最長30km離れた拠点間を長距離基幹中継で結ぶことができます。また、1つの筐体で、4.9GHzの中継回線に加えて、広域な2.4GHz Wi-Fiエリアを構成することが可能で経済的です。これにより、対策本部などにいる指示者と離れた拠点にいる作業員へ直接指示を出すことができ事業継続や災害復旧作業に利用することができます。
 今回の実証実験では、Wi-Fiエリアとして事業所周辺の住宅街において、(1)見通し有400m、(2)見通し無245mを通信サービスエリアとしての性能を確認しました。

図4.坂戸事業所周辺のWi-Fiエリア化の結果
https://www.atpress.ne.jp/releases/80467/img_80467_4.jpg

(2)防災Wi-Fiステーション照明灯
 防災Wi-Fiステーション照明灯は、左右360°駆動可能な2メガピクセルカメラを搭載し、照明灯により地域の安心・安全を提供するほか運用方法によってはWi-Fiスポットサービスを提供することもできます。災害発生時は夜間避難路の照明や避難場所での非常灯として利活用するだけでなく、周囲の状況をリアルタイムで把握することができるほか、緊急時には重要な通信手段としてWi-Fi環境の提供など、防災情報ステーションとしての役割を完全自立電源運用で実現することができるシステムです。
 基幹中継回線とアクセスポイント機能には業界最小(※)の低消費電力(2.5W)の「FalconWAVE2.4G」を使用し、基幹中継系には、DENGYO独自の高利得アンテナを組み合わせることで、1対1の基幹通信で最長6km、1台対4台の基幹通信で最長900m程度の複数地点との無線基幹中継が可能です。
※自社調べ

図5.防災Wi-Fiステーション照明灯
https://www.atpress.ne.jp/releases/80467/img_80467_5.jpg

(3)臨時可搬「おくだけWi-Fi」
 臨時可搬「おくだけWi-Fi」は、8時間まで連続使用可能なバッテリーを背負子に搭載しており、場所を選ばずWi-Fi通信を提供することができます。事業所内の重要エリアや避難所内などの緊急の重要Wi-Fiエリア構築に威力を発揮します。また、自営の無線LAN回線のためランニングコスト不要での運用が実現します。
 おくだけWi-Fiは、総重量が7.5kgと可搬性も抜群となっており、作業員1人で持ち運ぶことができるので移動しながらの使用が可能です。

図6.おくだけWi-Fi
https://www.atpress.ne.jp/releases/80467/img_80467_6.jpg

 これらの様々なWi-Fi無線通信基盤により「迅速で正確な情報収集」「企業や自治体の適切な意思決定」「迅速な指示伝達と迅速な行動」が可能となり、企業や自治体のBCP(事業継続計画)が可能になります。


【今後の予定】
 防災無線の置き換え装置として提供していく予定です。


<日本電業工作(DENGYO)について>
 1947年の創立以来、日本の通信事業発展に貢献し、通信インフラの実現を支える技術・製品を数多く創出してきました。アンテナ・フィルタといったコアビジネスの研究開発はもとより、革新技術の創出にも積極的に取り組んでいます。

資本金 : 3億3,000万円
売上高 : 146億円
従業員数: 249名(2015年3月期)
URL   : http://www.den-gyo.com/

プレスリリース情報提供元:@Press

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