秘密分散技術を利用したクラウドストレージサービス「析秘STORAGE」の提供を開始

日時: 2025年07月02日 10:00

発表:NTTドコモビジネス株式会社

<本サービスのイメージ図>

<本サービスのイメージ図>【写真詳細】

ご利用料金
秘密分散技術

NTTドコモビジネス株式会社(旧 NTTコミュニケーションズ株式会社、以下 NTTドコモビジネス)は、秘密分散技術※1を利用し地理的に離れた3拠点にデータを分散保存するクラウドストレージサービス「析秘(せきひ)STORAGE」(以下 本サービス)を、2025年7月2日より提供開始します。
本サービスにより医療を始めとするさまざまな分野でのBCP対策や機微なデータの保全を支援します。

1. 背景
デジタル技術の進展に伴い、顧客情報や製品開発情報など機密性の高いデータが日々生み出されており、データは企業のビジネスを左右する重要な資産となっています。各企業が保管するデータ量は増大し続けており、激甚災害を想定した可用性※2や、ランサムウェア対策などのセキュリティを考慮した大規模ストレージが求められています。
しかし、大規模ストレージをオンプレミス環境で運用するには物理機器の管理、容量増大に伴うストレージの調達など相応の労力を要します。また、クラウド環境にバックアップする場合においても情報漏洩のリスクが存在します。
NTTドコモビジネスは2021年よりデータを秘匿したまま統計演算ができる秘密計算クラウドサービス「析秘(R)」を提供していますが、機微なデータの保管・利活用を行う析秘ブランドのサービスとして、秘密分散ストレージサービス「析秘STORAGE」の提供を開始します。本サービスにより、クラウド環境へのバックアップに対するリスクを低減し、セキュアなデータ保全を実現します。

2. 特長
本サービスは、秘密分散技術により地理的に分散された3環境にデータを保存することができるクラウドストレージサービスです。主な特長は以下の通りです。

(1)秘密分散技術によりセキュアにデータを保全
本サービスは、秘密分散技術によりデータが3拠点に分散保存されるため、1拠点でデータ漏洩があっても元のデータに戻すことができない高い機密性があります。また、1拠点に激甚災害が発生しDCごと使えなくなるようなことがあっても、継続してサービス提供を行い、残りの2拠点からデータを復元することが可能な、高い可用性も備えています。

(2)利用用途に応じた柔軟な提供形態
ストレージ種別としてオンライン処理に適した標準モデルとバックアップに適したアーカイブモデルをご用意しています。実装方式として、運用作業が不要で面倒なシステム運用を行わずに済むフルクラウド方式(分散保存先の3環境をすべてサービス側で提供)とお客さまの環境を一部活用するハイブリッド方式(分散保存先の2環境をサービス側、1環境をお客さまの環境で提供)をご用意しています。

(3)データダウンロードに課金されない料金体系
一般的なクラウドストレージサービスではデータ保管容量の料金に加え、データ転送により課金が発生します。一方、本サービスはストレージサイズのみで料金が決定し、データ転送による課金は発生しません。

(4)簡易に利用できるインターフェース
ファイルストレージのように、ドラックアンドドロップなど直感的に操作可能なWebインターフェースとなっています。また、Amazon S3互換のAPIも備えています。

<本サービスのイメージ図>
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/441317/img_441317_2.png
3. 提供開始日
2025年7月2日

4. お申し込み方法
NTTドコモビジネスの営業担当、もしくは本件に関するお問い合わせ先までお問い合わせください。

5. ご利用料金
利用するストレージ種別、実装方式に応じ4つの料金プランを用意しています。いずれのプランにおいても、通常のクラウドサービスと異なり、データ転送量に従量料金は発生しません。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/441317/img_441317_1.png

6. 今後の展開
お客さまにさらに満足いただけるよう、ユーザビリティの向上を進めるとともに、析秘ブランドの他サービスやSDPF for Healthcare※3との連携を深め、お客さまの機微な情報の安全な収集・保管・分析を一気通貫で支援いたします。


「NTTコミュニケーションズ株式会社」は2025年7月1日に社名を「NTTドコモビジネス株式会社」に変更しました。私たちは、企業と地域が持続的に成長できる自律分散型社会を支える「産業・地域DXのプラットフォーマー」として、新たな価値を生み出し、豊かな社会の実現をめざします。
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/441317/img_441317_4.png
https://www.ntt.com/about-us/nttdocomobusiness.html


※1:秘密分散技術とは、データを複数の断片データに分割・秘匿化する技術です。各断片データ単体では元の情報を復号できない機密性を持ち、分散された一部の断片データが消失しても残りの断片データから復元できる可用性を持っています。詳細は別紙をご参照ください。
※2:可用性とは、システムが継続して稼働できる能力のことです。
※3:SDPF for Healthcareは予防、治療、ケアなどの各ステージでのデータを収集・統合し分析するプラットフォームです。詳細はURLをご参照ください。
https://www.ntt.com/business/dx/smart/healthcare/

関連リンク
千葉大学病院とNTT Com、日本で初めて薬剤耐性菌の地域間ベンチマークシステムを開発(2024年2月9日)
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2024/0209.html
千葉大学病院とNTT Com、炎症性腸疾患において患者のプライバシーを保護したまま行う日本初の観察研究を開始(2022年11月29日)
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2022/1129.html
秘密分散技術の初の国際標準にNTTの秘密分散技術が採択(2017年10月 NTT報道発表より)
https://group.ntt/jp/newsrelease/2017/10/23/171023a.html


【別紙】
秘密分散技術とは
秘密分散技術とは、ある情報を複数(n個)の意味のない断片データに変換し分散保管する技術です。個々の断片からは情報が漏れない高い機密性に加え、n個の断片データのうちk個の断片データを用いることで元の情報に復元可能な高い可用性を持っています。下図は(k,n)=(2,3)の場合の例です。

画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/441317/img_441317_3.png

プレスリリース情報提供元:@Press

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