ドコモ、屋外移動通信環境下での伝送実験で世界初の10Gbps信号伝送に成功
NTTドコモは27日、東京工業大学と共同で屋外移動通信環境下での伝送実験を昨年12月11日に行い、上り最大約10Gbpsのパケット信号伝送に世界で初めて成功したと発表した。
今回の実験は、逼迫する周波数の状況と急増するトラフィックに対応するために、これまで移動通信システムでは電波の直進性が強いため利用が難しいとされていた5GHz帯以上の高い周波数帯を用い、10Gbpsを超える高い伝送速度の実現を目的として行われたもの。
同実験では、沖縄県石垣市浜崎町地区において、平均時速約9kmで移動している移動局装置から11GHz帯において400MHzの帯域幅でMIMO空間多重技術を使って信号を送信し、基地局装置で受信した。基地局装置で受信した信号の復号処理を行った結果、最大約10Gbpsのパケット信号伝送に成功したことが確認できたという。
ドコモはこれまで、2005年12月14日の屋外実験では下り最大約2.5Gbps、2006年12月14日の屋外実験では下り最大約5Gbpsのパケット信号伝送を達成している。
今回の実験の仕組みを下りパケット信号伝送に適用すれば、現在提供しているXiでの受信時最大100Mbpsの約100倍となる、下り最大約10Gbpsの高速通信も可能になるという。
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