NEC、スマホをクラウド上に仮想化 個人所有端末で安全に業務利用可能に
NECは7日、スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスをクラウド上で仮想化し、外出先で個人所有のスマートフォンなどから業務に利用可能なサービス「NEC Cloud Smartphone」を、本日から販売開始すると発表した。
昨今、世界的にスマートデバイスの普及が急速に進むとともに、企業でもスマートデバイスを用いて外出先から会社の情報へ簡単にアクセスできるようになりつつある。また、個人所有のスマートデバイスの業務利用(BYOD:Bring Your Own Device)も進んでいるが、情報漏洩などのセキュリティリスクに対する安心・安全な利用環境の整備が急務となっている。
同サービスは、クラウド上で仮想化したスマートフォン環境(仮想スマートフォン)を構築し、利用者が個人所有のスマートフォンなどから仮想スマートフォンに接続して利用するもの。
利用者のスマートフォンなどクライアント端末には、画面情報のみでデータそのものは伝送されないため、情報が残らない仕組みを採用。このため、スマートデバイスの紛失・盗難時にも情報漏洩の心配が無く、社員が個人所有する端末を業務に有効活用するBYODに対応可能。プライベート時は個人端末として、業務時はクラウドに接続し業務用の仮想端末として利用することで、1台のスマートフォンで用途に応じたセキュリティポリシーの完全分離が可能となっている。これらにより、いつでもどこでも安心・安全にスマートフォンなどによる業務を実現できる。
また、社内IP-PBX等と連携することにより仮想スマートフォンから内線通話を実現。外出先から内線通話を利用できるため、通話料の削減が可能。また、電話帳や通話履歴などの閲覧や内線通話の発着信は仮想スマートフォン上の通話アプリケーションで行うため、端末紛失時の情報漏洩リスクを低減する。
さらに、仮想スマートフォンでは、クライアント端末(スマートデバイス)に搭載した各種センサ(GPS/加速度センサ等)を利用したアプリケーションを仮想スマートフォン上で動作させることが可能。これにより、端末にアプリケーションをインストールすることなく、位置情報を活用した最新の業種アプリケーションなどを利用することができる。
同サービスの仮想スマートフォン上に搭載するアプリケーションは、音声通話やブラウザ、メール等、スマートデバイスに標準搭載されるアプリケーションを用意している。また、より強固なセキュリティ対策のために、ウィルススキャンやMDM(Mobile Device Management:端末の運用管理)等のアプリケーションもオプションとして用意している。さらに、仮想スマートフォン上では、企業固有の業種アプリケーションを利用することも可能。
なお、仮想スマートフォンに接続可能な利用者側のスマートデバイス(クライアント端末)はAndroidが搭載されたスマートフォンやタブレットが対象となる。今後はiOSやWindowsなど対応OSを順次拡大していく。
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