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【ワークスタイル・レポート連載】IBM「ワークスタイルの改革に関するレポート」 第3回「本気で改革に取り組む―「つながる」「見える」「即応力」のある企業へ」
【ワークスタイル・レポート連載】IBM「ワークスタイルの改革に関するレポート」 第3回「本気で改革に取り組む―「つながる」「見える」「即応力」のある企業へ」【写真詳細】
マネジメントに役立つ企業ソーシャル活用
■目まぐるしく変化する仕事環境とマネジメント層に求められる「正しい判断」
「ワークスタイルの改革に関するレポート」の第1回、第2回では、現場社員が抱える問題と企業側がそうした状況を早急に解決しなければならない時期に差し掛かっていることを解説した。
多くの企業で導入されているであろう社内システム(コラボレーション・ソフトウェア)や、業務には欠かせない存在となりつつあるモバイル端末を活用して、実際にワークスタイル改革に取り組んでいる事例も合わせて紹介した。
本レポートのタイトルにもなっている「ワークスタイル改革」というキーワードは、最近Web上でよく目にするようになった言葉である。
この言葉が注目されるようになった背景には、一部の企業や社員が抱える問題ではなく、働く人の多くが何らかの形で「ワークスタイル(働き方)」について考えるようになってきたからではないだろうか。そう考えている社員は、今の仕事に不平不満を持つ危険因子ではなく、企業にとって非常に貴重な人材と言える。
「もっとこうすればいいのに」「こんなすごい人が重宝されないのは変だ」など、異なる意見を持つ社員は企業に新しい”何か”をもたらすきっかけになる可能性を秘めているかもしれない。
「ワークスタイル改革」を実践しようとする社員は増える一方で、現実的な意思決定を迫られるマネジメント層にとっては、どんどん難しい時代になっているかもしれない。
市場の成熟化に伴う顧客ニーズの多様化が進み、企業活動には更なるスピードも求められている。特に新商品やサービスの開発では、社内外を問わず、より多くの人の声に耳を傾けながら短い期間で意見を集約しなくてはならない。
従来のように発言力のある人の意見だけでなく、声は小さくとも質の高い意見も確実にくみ取ることが不可欠になっている。現代のビジネスにおいて、適切な意見をくみ上げ、正しい決断を迅速に行うことは、とても難しいことだ。しかも、企業にとって今後の自社のビジネスを導いていく重要な決断であるから、その責任も大きくなる。その決断が、本当に正しいのかどうか分からないまま意思決定をすることに、不安を感じているマネジメント層も多いのではないだろうか。結果、決断を先送りにしたり、現場の声に対応していない解決に留まっていては、企業にとってもデメリットになり得る。
■マネジメント層の正しい判断を妨げる情報収集の罠
マネジメント層の正しい判断を妨げる原因のひとつは、判断材料となる情報の氾濫である。部下や上司、同僚からの情報や顧客からの情報はもちろん、競合他社の動きやアナリストによる分析など、マネジメント層に集まる情報材料は多岐に渡っている。さらに最新の情報は、日々ニュースメディアや専門サイトにアップデートされている。社内にも、社外にも情報が溢れ、情報自体も変化を続けている。
もちろんWebを中心とした情報化社会になる以前も、マネジメント層の判断材料には様々な情報ソースがあり、その中から判断を下していただろう。しかし、今はその情報の量、スピード、情報の出所が大きく変わっている。こうした環境の中では誰しも迷子になってしまう。
マネジメント層がまず解決すべき問題は、自身の情報収集と判断の方法ではないだろうか。これまでのように、「能動的に収集をする」という行為では、限界があるのだ。膨大な情報を自分から探し続けることはできない。実は、ここに「ワークスタイル改革」への道が切り開かれるポイントが隠れている。
■ソーシャルの力を借りて、自分に最適化された情報を得る
「企業内ソーシャル」という言葉を耳にしたことはあるだろうか。ソーシャルと聞いて、Twitterやfacebookをイメージする方もいるだろう。上司も部下もお互いにフォローをし合って、業務の合間につぶやいたことに「いいね!」をしたり「コメント」をしてあげましょう、という話ではない。ましてや社員がランチに何を食べたのかを情報共有しよう、ということでもない。
企業内ソーシャルとは、人と人とをリアルタイムにつなぐという共通点以外は、一般的なソーシャルメディアと大きく異なる。あくまでもビジネス上でのコミュニケーションや業務遂行の基盤となるものであり、その中に提供されている機能はビジネス活用に特化した形で最適化をされている。
このレポートに目を通しているマネジメント層の方であれば、facebookやTwitterなど、ソーシャルメディアのアカウントを取得しているかもしれないが、あえてソーシャルメディアの説明をさせていただくとすれば、自分がつながっている人の発言や関心を持っている情報が確認できる面をソーシャルメディアは持っている。
今までは電話やメールなどで意識的に連絡を取って、近況報告を行っていた友人が、ソーシャルメディアでつながるだけで、自分がコンタクトを取らずとも、相手が勝手に近況を投稿してくれる。自分が情報を収集にいかなくとも、情報を与えてくれる。自分がどんなに流行に疎いタイプでも、友人がこぞって同じ話題を投稿していたら「これは、今流行っているんだな」ということを知る。それがソーシャルメディアの魅力だ。
ここまでは、コンシューマー向けのサービスの話。ここからビジネス向けのソーシャルをイメージしてみてほしい。ビジネスでは、友人ではなく、上司や部下、同僚、会ったことのない技術社員、地方の担当営業と繋がることで、彼らが日頃抱える問題、成功体験、アップデートした資料や情報などが、自然に入ってくるようになる。今まで出張で話をしたり、メールや電話で情報を要求していたことが、要求を出さずとも入ってくるようになるのだ。企業内ソーシャルで最も重要なことは、「自分の想像の範疇を自然に超えられること」である。自分では、気づきもしない、想像もしなかった「確かに社内に眠っている、自社の強みやダイヤの原石」を見つけて一歩先を行く意思決定ができる可能性が十分にある。これがソーシャルの力を活用した、新しい情報収集のスタイルである。
■モバイル、ソーシャル活用で「つながる」「見える」「即応力」のある企業へ導く
前回までのレポートで、グループウェアが進化して「コラボレーション・ソフトウェア」となり、モバイル端末の活用やソーシャルの活用など、具体的なワークスタイル改革を生み出すツールとなっていることは理解いただけたと思う。
こうした技術やツールは、様々な決定権を持つマネジメント層こそ活用のチャンスが多く、効果を感じられるのではないだろうか。
最新ツールの力を借りることで、タイムリーかつ多面的な情報から、より正しい判断を行うことができるようになる。
モバイルやソーシャルは「次の世代のためのツール」ではなく、今や「マネジメント層の必携ツール」と言えるであろう。まずはこうした次世代のワークスタイル「体験」を率先して積んでみることから始めてみてはいかがだろうか。
次回のIBM「ワークスタイルの改革に関するレポート」では、企業で働くベテラン社員と若手社員のコラボレーションの必要性を解説していく。
<関連リンク>
第2回モバイルの業務利用が企業に与える影響とは ─会社のデスクに縛られずに仕事をする─
http://bit.ly/17D7lcA
IBM Collaboration Software
http://ibm.co/14BqBqR
IBM Connect Japan 2013
http://ibm.co/ICJ13o41
IBMエンタープライズ・ソーシャルウェア
http://bit.ly/10iU0WP
IBM Notes/Domino 9.0 Social Edition 公式リリース
http://ibm.co/10g1yml
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