2023年第3四半期中南米スマートフォン市場における出荷量を発表〜4四半期に渡る減少を抜け出し、二桁成長〜

日時: 2023年12月04日 09:00

発表:Counterpoint Technology Market Research Limited

2023年第3四半期中南米スマートフォン市場における出荷量を発表〜4四半期に渡る減少を抜け出し、二桁成長〜

2023年第3四半期中南米スマートフォン市場における出荷量を発表〜4四半期に渡る減少を抜け出し、二桁成長〜【写真詳細】


カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、2023年第3四半期中南米(LATAM)スマートフォン市場における出荷量は前年同期比10.9%増加したという調査結果を含むQ3 2023 Market Monitor Serviceによる最新調査を発表致しました。

中南米スマートフォン市場は、2023年第3四半期に出荷量は成長に転じ、4四半期連続の減少から抜け出し、前四半期比では8.7%の伸びとなりました。

中南米スマートフォン市場動向に関して、カウンターポイント社プリンシパルアナリストTina Lu氏は次の通りコメントしています。
「主要各社は軒並み2023年第3四半期に出荷を伸ばした。この地域の歳末シーズンは、ほとんどの国で11月だが、メーカー各社がそれに先がけて、いつもより早くから出荷を行ったことが大きい。さらに、一部のメーカーはエントリーレベルの価格帯の商品の流通量を増やした。利益率よりも台数を優先した形である。ブラジル、メキシコ、中米のいくつかの国がこの地域の成長を牽引している。ブラジルの国内製造は依然として減少傾向にあるが、グレーマーケットがギャップを埋め、むしろ市場を拡大させている。」

さらに、カウンターポイント社リサーチアナリストAndres Silva氏は次の通り付け加えています。
「出荷台数は伸びたものの、卸の段階でみたスマートフォンの売上額はまだ戻っていない。この地域のほとんどの国で、消費者の需要は未だ低いままである。もともと第3四半期は、販売キャンペーンが少なく、加えて、ブラジルで8月にある父の日を除けば大きなイベントもないため、以前と同様、低調な四半期ではある。中南米の2023年の経済成長は予想をわずかに上回っているが、消費者のスマートフォン買い替えサイクルの加速には繋がっていない。」

図: 中南米(LATAM)スマートフォン市場出荷シェア・2023年第3四半期


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMjg5ODkjNzc3NDVfcW5qR1V6YkhsUS5wbmc.png ]
出典: カウンターポイント社Q3 2023 Market Monitor Service

2023年第3四半期中南米スマートフォン市場概況
・Samsungは、引き続き中南米スマートフォン市場での王者となった。この四半期に、Z Flip 5とZ Folder 5の宣伝を大々的に実施した。それでも、売上とシェアは共に前年割れをしている。ローエンドセグメントの商品を絞り、高価格機種を前面に出した結果、この地域でのシェアが落ちた形だ。しかし、四半期の終わりにかけてSamsungのエントリーレベル機種の出荷は増えてきており、うまくいけば、年末のホリデーシーズンに同社のシェアは増加する可能性がある。

・Motorolaのシェアは前年を割ったものの、出荷台数は伸びた。一年前に低価格機種があまり供給できなかったことで、昨年の台数が少なかったことが要因だ。今年はEシリーズが十分に供給できており出荷台数の伸びに貢献している。

・Xiaomiは、出荷台数、シェア共に前年比で成長した。ほとんどの国でXiaomiの出荷状況は改善している。メキシコでは、メキシコのモバイルキャリアであるTelcelとの関係改善が伸びに繋がった。また、ブラジルやこの地域の比較的市場が小さな国々では、グレーマーケットが未だに同社の成長に大きな役割を果たしている。

・Appleは、iPhone 11と販売プロモーションが増えたことで、台数、シェアともに伸びた。同社は、iPhone 15の発売に先立ってプロモーションを実施した。もっとも、新機種は2023年第3四半期の業績には影響がない。世界同時発売の当日(9月22日)にiPhone 15を発売できたのはメキシコだけだったからである。ブラジルとコロンビアには9月29日に入荷し、その他の国に入荷したのは10月に入ってからだった。

・HONORは販売台数を倍以上に伸ばし、中南米市場でもっとも速く成長したメーカーとなった。HONORはほとんどの流通チャンネルにスマートフォン在庫を流すことでシェアを伸ばした。また、大手メーカーが相手にしてこなかった小さな市場にも参入した。それでも同社のブランド確立は道半ばである。HONORはこの四半期中にも販売を伸ばしている。同社にとっての主要市場はメキシコ、コロンビア、中米、ペルーである。

・OPPOも急成長している。とはいえ、売上の多くは未だにメキシコに頼っており、そのため中南米市場でのトップセラーランキングから名前が消えた。

・その他メーカーは業績が前年割れしている。中国からの新規参入で地場のメーカーは絶滅の危機にさらされている。


本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://www.counterpointresearch.com/research_portal/market-monitor-quarterly-smartphone-vendor-region-value-share-q3-2023/

今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2022年7月1日~2023年9月30日)


【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/

プレスリリース情報提供元:ValuePress!

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