2023年度版テクノロジートレンドを発表〜AI、デジタルツイン、リアルタイムコンピューティングが2023年のテクノロジートレンドの鍵に〜
2023年度版テクノロジートレンドを発表〜AI、デジタルツイン、リアルタイムコンピューティングが2023年のテクノロジートレンドの鍵に〜【写真詳細】
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、AI、デジタルツイン、リアルタイムコンピューティングが2023年のテクノロジートレンドの鍵となるという調査結果を含むTechnology Trends 2023による最新調査を2023年2月27日に初公開致しました。
地政学的な緊張が最大限に高まる一方で、特にハイテクセクターをはじめとする市場がマクロ要因で弱含む中、2023年は幕を開け、不景気、インフレ、高金利、消費者の買い控えなどの事由により、企業はイノベーションへの投資に対して極めて慎重になっています。
カウンターポイント社のレポートTechnology Trends 2023は、2023年の技術開発と普及に影響を与える触媒とトレンドを明らかにすることを目的とし、これらアンカーテクノロジーを様々な角度から検証し、2023年に変曲点にある技術トレンドを選出しました。
図: カウンターポイント社のテクノロジートレンド2023年度版Stellar Quadrant
[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMTUyNTgjNzc3NDVfVHFoSXFaZHVDZi5wbmc.png ]
出典: カウンターポイント社Technology Trends 2023
2023年の技術トレンドに関して、カウンターポイント社アソシエイトディレクターMohit Agrawal氏は次の通りコメントしています。
「ChatGPTがリリース直後から成功を収めている通り、業界問わずAIのユースケース普及が進むだろう。ジェネレーティブ AIを使った会話型チャットボットやテキストは、2023年にプライムタイムの準備が整い、その後、来年早々にコードライティングが始まるだろう。一方、画像、音声、動画に関しては、本格的に普及するまでにあと2~4年かかるだろう。」
「2023年にバルセロナで開催されたMobile World Congress(MWC)では、通信から製造業に至るまで、各企業によるAIベースソリューション提供の勢いには、凄まじいものがあった。こうしたソリューションの出現は、初歩的なタスクから非常に複雑なタスクに至るまで、AIの活用が進められていることを示している。」
Agarwal氏はさらに次の通り述べています。
「IoTをAIとブロックチェーンを合わせて活用する流れにより、ABIoTの時代を生み出す可能性がある。IoTは、センサーからのデータを収集し、双方向の通信を制御し、データに基づく行動を起こす、という重要な役割を担っている。AIは、IoTが生成する大量のデータを分析して、人間のような知能を模倣することで、「考える」役割を担う。一方、ブロックチェーンはセキュアで書き換え不可能かつ透明度の高い記録保持を通じて「取引を可能」にする役割を持つ。この3つの技術を組み合わせれば、あらゆる組織に大きな価値を生み出し、新しいビジネスモデルを実現することができるだろう。」
リアルタイムコンピューティングも動きが活発でトレンドになっていると、カウンターポイント社シニアアナリストAkshara Bassi氏はコメントしています。
「リアルタイムコンピューティング、あるいはエッジコンピューティングと呼ばれる技術は2023年にはいたるところで採用されるようになる。エンドユーザーも企業も、リアルタイムデータを生成するための技術をさかんに利用しており、そこから得られる知見を用いて、既存テクノロジーハードウェアによる消費者体験の向上や、業務プロセスの効率化に貢献している。IoTと5Gの普及は、クラウドプレイヤーによるリアルタイムコンピューティングアプリケーションへの投資やエッジベースのSaaSソリューションの台頭が反映するように、エッジコンピューティングへの需要を加速させている。」
2023年度版テクノロジートレンドのサマリー
IoTにAIとブロックチェインが合体した技術(ABIoT)の幕開け: AI、ブロックチェーン、IoTの三位一体は、テクノロジーの世界に計り知れない重要性を持つ。ABIoTは、ブロックチェーン、AI、IoTを一緒に用いることで、信頼やセキュリティを強化し、様々な利用ベースのビジネスモデルをテストし、運用効率化を図るための洞察を得ることができる知的レベルまで展開を拡大するだろう。
デジタルツインの台頭: 2023年はコグニティブなデジタルツインの時代に突入し、仮想世界上のレプリカが自律的に機能し、意思決定にAIを使用するようになるだろう。これらデジタルツインはAIを活用して各種リソースや機械、業務プロセスをリアルタイムにシミュレーションする。
サイバーセキュリティ ― ゼロトラストアーキテクチャが必要不可欠に: あらゆる産業でデジタルトランスフォーメーションが急速に進み、Web 3.0への移行も進む中で、サイバーセキュリティは今までにないほど重要になっている。従来のセキュリティのアーキテクチャである多層防御(defense in depth)は、境界ベースのセキュリティが今や不十分なものとなっているため、ゼロトラストアーキテクチャ(ZTA)が従来型のアーキテクチャがカバーできなかった課題に対応するものとして脚光を浴びている。
クラウドプロバイダーがサポートすることで、ユビキタス化するリアルタイムコンピューティング: デジタルトランスフォーメーションによって、企業内のITインフラのいたるところでクラウドが利用されるようになった。しかし、5Gが使えるようになりIoT機器が普及した今、エッジがよりインテリジェントになり、リアルタイムのデータインサイトを提供するアクティブなコンピューティングとしての役割を担う必要があるといったことが顕在化している。
ジェネレーティブAIが2023年に大きく飛躍: 過去に例を見ないChatGPTの成功により、ジェネレーティブAIの最先端が再び脚光を浴びている。ジェネレーティブAIには、コンテンツ制作に革命を起こす潜在能力があり、マーケティング、デザイン、エンタテイメント、ソフトウェア開発、メディアなど様々な産業分野に影響を及ぼす。コンテンツ制作の民主化が進むだけでなく、そもそも既存のコンテンツ制作の状況を一変させる力も秘めている。
西側と中国のライバル関係がハイテクで顕著に: 西側諸国と中国の間には、特にハイテク分野において、火花を散らすライバル関係がある。双方の政府が協調・活用関係を解消する施策を取ることで、2023年にはそれがさらにエスカレートしそうだ。昨年10月には米国はハイテク技術の輸出に制限を設けた。これは、米国製の設備やノウハウを用いて製造された最先端半導体への中国企業のアクセスを遮断するためのものである。
eSIMが主役に向け、準備整う: 2022年はeSIMエコシステムにとって大きな節目の年となった。sSIMは急速に普及し、セルラー技術において最も好ましいSIMの形態という地位を築きつつある。今や260を超える移動体のキャリア(MNO)やMVNOがeSIMをサポートし、それぞれが1社あたり平均35機種のeSIM搭載端末にサービス行っている。しかし、eSIMの採用は2023年にもっと急速になるとみられる。IoTモジュールの4台に1台はeSIMになる可能性がある。
XR ― 戦略の見直しと、新たな市場機会の登場: 消費者もコンテンツ提供側も、約束されていたはずのXR体験の実現を待ち望む中、XRの主要企業は2023年に入って戦略の練り直しを進めている。最近になって、Qualcomm、Google、Samsungが、QualcommのSnapdragon XR Tech、Googleのエクスペリエンス提供のノウハウ、Samsungの機器開発製造能力を結集して、複合現実(MR: Mixed Reality)向けのプラットフォームにむけて協業すると発表した。また、Appleは近日中に同社のMRヘッドセットを発売するとみられている。
サステナビリティ ― テクノロジーが原因究明に活躍: 人類は、地球の資源を、生物学的に再生可能な量の1.75倍のペースで消費している。そのため、企業は必然的に自社資源の消費や業務プロセスの効率化に注意を払うようになっている。企業は、技術を駆使してセンシングとデータの追跡を上流から下流までいたるところで行ってプロセス全体を見える化し、効率改善や二酸化炭素削減のためにプロセスを変更しようと試みている。そこではAIとより物理的な意思決定の手段とが活用されている。
IoT ― 企業の統合が加速: IoTのバリューチェーンは極度に細分化されており、4,000を超える企業が市場シェアを争っている。厳しい競争により、利益率の低下を招き、バリューチェーン上の隣接領域への進出を妨げている。経済状況により、投資家が収益性を優先するようになるにつれ、M&Aによる断片化の解消が2023年には一般的になるだろう。
本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://report.counterpointresearch.com/posts/report_view/IndustryBeats/3704
今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2022年1月1日~2022年12月31日)
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
プレスリリース情報提供元:ValuePress!
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