2022年中国スマートフォン市場における市場販売シェアを発表〜中国市場でのスマートフォン販売はこの10年で最低の水準に〜
2022年中国スマートフォン市場における市場販売シェアを発表〜中国市場でのスマートフォン販売はこの10年で最低の水準に〜【写真詳細】
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、中国における2022年のスマートフォン売上は前年比14%減少し、過去10年で最低の水準となったという調査結果を含むMarket Pulse Serviceによる最新調査を発表致しました。
2022年に過去10年で最低の水準となった結果により、中国でのスマートフォン売上の前年割れは、連続5年目となりました。マクロ経済の逆風とCOVID-19の影響がこの売上急減を招いたと考えられます。
また、2022年第4四半期の中国のスマートフォン売上は前年同期比15%減となり、これで2022年の全ての四半期で前年同期比割れという結果になりました。COVID-19対策が12月に突如緩和され感染が急拡大したことで、例年なら売上が伸びるこの時期に、前四半期比4%減と年間で最も低い売上を記録しました。
2022年の春以降、大小問わず多くの中国の都市でCOVID-19による行動制限が課せられ、それが消費者心理を冷え込ませ、スマートフォンの買い替えを先延ばしさせることとなりました。
図1: 中国スマートフォン市場シェア・2021年と2022年の比較
[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMTI1NDAjNzc3NDVfeHl3VE5WaGxweS5wbmc.png ]
出典: カウンターポイント社Market Pulse Service
2022年の市場では、vivoが19.2%のシェアでトップの座を守り、Appleが18.0%、OPPOが17.5%のシェアでこれを追う展開となっています。
Apple: 2022年に前年比3%の落ち込みだったが、市場平均を上回る業績で、通年で初めて中国における第2位のメーカーとなった。また、2022年第4四半期には、過去最高の四半期売上シェアである23.7%も獲得した。iPhone 14 Proが品薄となり、またiPhone 13と比べて機能のアップグレードに乏しいPro以外のiPhone 14の人気がさほど高くなかったにもかかわらず、この結果を獲得できた。
HONOR: 2022年に前年比38%増と、唯一売上を伸ばしたメーカーである。とはいえ、同社が中国市場で事業を再開した2021年の数字が低かったことが、その大きな理由である。HONORは2021年に発売したHONOR 50で市場に再登場した。今やすべての価格帯で商品を揃え、安定感が増している。
vivo、OPPO、Xiaomiは、需要の低迷と経済的な不透明さの中、2022年にそれぞれ前年比で23%、27%、19%売上を落としています。
中国の各社は、高価格帯端末セグメントこそが重要との考えから、高価格帯端末を市場に投入しました。折りたたみ型スマートフォンもこれまで以上に他機種が発売されました。折りたたみ型セグメントでの競争は2023年に激化するとみられ、中国各社は折りたたみ型の海外市場での展開を狙っています。
図2: 中国スマートフォン市場シェア・2021年第4四半期と2022年第4四半期の比較
[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMTI1NDAjNzc3NDVfdFFJSHB4QWJGZy5wbmc.png ]
出典: カウンターポイント社Market Pulse Service
2022年第4四半期に、Appleは23.7%のシェアを獲得し首位を維持しました。一方で、前年同期比では、Android端末の各社のように、二桁の落ち込みとなりました。Huaweiは2021年の低水準から持ち直して第4四半期は前年同期比15%の伸びとなりましたが、同社は未だ5G対応機種を提供できておらず、この点が今後の見通しにおける大きな懸念点となっています。
主要各社は、独身の日におけるインターネット通販祭りで、これまで以上に販売プロモーションを行いました。また、この販売プロモーション期間を利用して過剰在庫の整理も行った結果、スマートフォン販売は単月では大きく伸びたものの長続きせず、12月にはCOVID-19の急拡大を迎えてしまいました。
中国のCOVID-19政策の突然の転換に対して市場は無防備でしたが、再開への動きは予想より迅速に進んでいます。国内の社会生活が正常化するであろう2023年の第2四半期には、中国のスマートフォン売上は前年同期比で増加に転ずる可能性があると考えられます。
その一方で、消費者心理の改善は、経済の回復よりも時間がかかる可能性があります。特に収入の面での心配が尾を引きそうであり、年内にスマートフォン売上が爆発的に伸びることは考えにくいと予測されますが、それでもある程度の市場の回復は期待できると私たちは考えています。
本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://report.counterpointresearch.com/posts/report_view/Pulse/3640
今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2022年10月1日~2022年12月31日)
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
プレスリリース情報提供元:ValuePress!
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