KDDI、携帯電話基地局の船上開設に向けた実地試験を実施 国内初
船舶型携帯電話基地局の仕組み イメージ図(画像:KDDI)【写真詳細】
KDDIは27日、国内初の取り組みとして、海上保安庁の船舶に携帯電話基地局(実験試験局)を開設し、商用と同等の電波を用いた携帯電話システムとしての品質を検証する実地試験を実施すると発表した。
今回の実地試験では、船上に開設した携帯電話基地局の電波を沿岸部にて受信し、音声通話、データ通信の品質を測定する。実施に際しては、「基地局からの電波強度の確認」、「潮位の変化に伴う品質への影響確認」、「波による船舶の揺れに伴う品質への影響確認」を考慮する。
場所は広島県呉市倉橋町海上。使用する船舶は第六管区海上保安本部所有の巡視船「くろせ」。実施時期は2012年11月下旬を予定している。なお、KDDIは、総務省中国総合通信局が主催する「災害時における携帯電話基地局の船上開設に向けた調査検討会」(第1回開催: 2012年6月25日)に参加している。
KDDIは、災害などで通信障害が発生しているサービスエリアを早期に復旧させるため、車載型基地局、可搬型基地局、無線エントランス回線の増強などさまざまな取り組みを行っている。今回の取り組みは、陸上での復旧に加え、陸上の被災状況に影響されない海上からの復旧を行うことで、サービスエリアの更なる早期復旧を目指すためのもの。
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